自分の家

心理カウンセラーとして働きながら、もっと深く病院での心理サポートや子どものセラピーが出来るよう学びたくて大学院に通っているのは以前ブログで確か書いたはず・・・。

その大学院も今月末で2年目が終了〜!今レポートの山に囲まれて格闘中ですが、それが終わればあと1年で卒業予定です。社会人が8割を占める大学院なので、3年間プログラムなんです。この9月から始まる3年次には320時間(週1回×10ヶ月間)の実習があり、修士論文も仕上げなければなりません。つ、ついに来たね、という感じ。

さて、今日は9月から実習でお世話になるとある児童養護施設にご挨拶に行ってきました。私を担当してくださる心理士の先生と子どもや家庭についてのお話を伺いました。子どもたちの中には虐待されたり育児放棄されて施設にやってくるケースが多いのだとか・・・。

改めて、家族とか居場所とか愛情とかについて考えてしまいました。そんな中、施設から頂いた広報誌に掲載されている記事を見て涙がぽたぽたと止まらなくなってしまいました。その記事は赤ちゃんのときからこの施設で育った18歳のSくんが、卒業していくときに書いた詩。父親・母親代わりだった施設のお兄さん・お姉さん(スタッフ)に向けて書かれているの。

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「あんたがいたから」

支えられて、愛されて、助けられて、
今のオレがあるんやで、

あんたがいたから
今、ここにおるんやで、

血が繋がっていないのに
「家族やっ」、て言ってくれる
そんなあんたに、
支えられて、愛されて、助けられて、
今のオレがあるんやで、

こんな形でしか言えんけど、
せめて一言、

ありがとう・・・。
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きっと今まで色んなことがあったのだろうなと想像します。でも文面からはお兄さん・お姉さんへの感謝の気持ちが伝わってきて、あぁ、この子はちゃんと愛情を感じて育ってきたんだなと思いました。心にしっかりと「自分の安心できる家」を持ってるのよね。自分の安心できる家が心にある人は、誰かとまた安心できる家を作っていくことができます。そうした安心感は人との信頼関係から生まれるのだと思います。そして人を信頼できる力は、無条件の愛情を注いでもらうという体験から来るのです。

私も長い間本当にくつろげる自分にとって安全な家を探していました。結婚して今はその家(=安全な場・安心感・信頼感)を感じています。私はカウンセラーとしてクライエントさんと信頼関係を作って、その人と一緒にその人の安心できる場所を探したいと思っています。今は大人の方のカウンセリングのみですが、将来は小さな子どもから大人までサポートできるセラピストになりたいと思います。

「関わり続けること。愛情を持って」・・・・
それをもう一度自分で確認できた気がします。Sくん、ありがとう!!