スピリチュアルな視点から「死」を考える

私の所属している大学院の今週のオンライン授業のテーマは「死」。カウンセリングで「死」を扱うとき、そこにはスピリチュアルな視点が必要になってくるように思います。

私は「死」ということについて、ずいぶん前から考えていました。中学生くらいのとき、何度も何度も「私が死んだら、世界はどう変わるだろう?」と考えました。きっと何も変わらないのだと頭で思う反面、お葬式で悲しんでいる友達や家族の顔がイメージとして沸いてきて、涙が止まらなくなって結局死ぬなんて出来ませんでした。

そんな私が「死」を一番身近に感じたのは、父親が亡くなったとき。死ぬということは、本人が苦痛を感じるのはもちろんのこと、周りの人間も悲しさや怒りを感じるんだということをダイレクトに感じたあの日。でも中学生の私はなかなか「死」を現実のものとして受け入れることができませんでした。

あれからもう20年以上が経って、その間に色んな生と死を感じて、私自身かなり変化しました。死のうとは思わなくなりましたし。それはきっと私が「死」と隣り合わせである「生」について肯定的に捉えることが出来るようになったからだと思います。

「死」は肉体を持った人間としての終わりを告げるものですが、それは同時に魂の誕生でもあると言えます。ヒプノセラピーをやっていて、クライエントさんの亡くなったご家族などが魂としてやってくるのを感じるときがあります。目には見えないんだけれど、まぎれもなくサポートにやってきたんだねとクライエントさんも私も肌で感じるのです。不思議な感じだけど、とても温かく、ふわっと包まれたような感覚。亡くなっても魂として存在しているのだなぁと実感する瞬間です。

12年前の今日、阪神大震災でたくさんの方が亡くなられました。多くの魂は残された家族のことを見守っていると思います。その魂に心から祈りをささげたいと思います。